融資の担保いまだ不動産95%

 融資の担保はいまだ不動産が95%で、08年から増加しているそうだ(2月21日日経)。旧態依然たる融資態度、といった記事の論調だ。しかし、ほかに換価性のある資産がなければしかたがないだろう。また同記事は、不動産担保を付している企業の倒産が無担保の企業よりも多いとしている。しかし、信用力の優れた企業は無担保、劣る企業については不動産担保という結果だろう。

 記事は、企業の事業性を評価して無担保の融資をするべきとする、金融庁の指針や関連法を示しているがそんなに簡単ではない。よき例として、ニデックや村田製作所を挙げているが、逆に言えば数えるくらいしかない、ということだろう。百発一中では営利業務にはなりにくい。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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