政策保有的純投資株式

 株主総会シーズンに入ったからか、日経には連日のように政策保有株式の売却の記事が載る。銀行が売る、損保が売る、系列企業間でも売る。

 そんな中、金融庁が政策保有株式を純投資として、虚偽的な開示をしているのではないかとの疑惑で調査を開始する(5月28日日経)。政策保有目的だろうが、純投資目的だろうが、低いリターンで高いリスクの株式という資産を保有することに変わりはない。こんなドレッシングに意味があるのだろうか。そもそも金融機関ではない一般企業が株式を純投資として保有して売却益を狙うことが、会社の存在意義に整合するのだろうか。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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