REITが弱い

 日本株は強いが、REIT(不動産投資信託)はその相場には乗れていない。とうとう、投資口価格(株価相当)はNPV(PBR相当)1倍割れとなったようだ(7月10日日経)。
 記憶によれば、NPV1倍割れは東日本大震災のときやリーマンショックのときのような非常時だけだった。現物不動産は文字通り動かしにくい(売買の流動性が低い)のに対してREITは売買が容易だ。だから、その分流動性プレミアムがつくのが理論的だが、最近の相場は逆転してしまった。
 REITの市場は小さいから、地銀などが売りに出せば即相場に影響するが、今の事態はどういうことなのだろう。日本の将来の不動産市況を指し示しているのだろうか。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

 

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