キャノン御手洗さんの再任

 キャノンの定時株主総会での御手洗CEOの再任について、賛成票はわずか50.5%だったそうだ(4月4日日経)。本人も事務方も薄氷を踏む思いだっただろう。
 御手洗さんといえば財界の大物である。いや大物を超えて財界の代表であるともいえる。反対票が多かったのは、取締役に女性がいないことを理由に反対推奨をした助言会社があったことも要因とされる。しかし、それだけではないだろう。御手洗さんは1995年からずっとトップを続けている。一方キャノンの株価は冴えない。硬直した経営体制の制度疲労や老害を、個人株主も問題にしたのだろうか。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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