介護施設の倒産・廃業

 介護施設の倒産・廃業が過去最高を記録した(3月24日日経)。一般企業の倒産・廃業も増加しているが、こちらは高齢者にとってより深刻だ。
 介護施設を選択するときには、サービスや場所以上に事業者の信用力を判断するべきだろう。信用力には、財務基盤だけでなく、長期にわたって介護事業を継続していく強い意志があるかどうかも含む。個人が営利目的で介護事業を始めても、少し具合が悪くなると放り投げるかもしれない。当初の事業者に使命感があっても、相続により世代交代が起こると、二代目の気持ちは変わってしまうかもしれない。
 終の棲家の選択だけに注意が必要だ。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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