いまだに高リスク仕組債

 金融庁と証券取引等監視委員会は、苦情が相次ぐ高リスクの「仕組債」の販売実態を総点検する(8月25日日経)。
 いまだに、「仕組債なんぞを売っていたのか」というのが感想だ。仕組債は表面的には高利回りで、金額が大きくないと市場で処理できないので、金融機関は富裕層に「あなただけ。特別。」といったふれこみで売っていた。しかし、リスクなしで高利回りを出せるはずもない。購入者が理解できない、あるいは理解はしても実感がわかないようなリスクを背負わせている。
 かつて、仕組債の販売=プライベートバキングのような実態があったが、それが日本にプライベートバンキングが根付かない原因の一つと考えられていた。
 しかし、いまだに仕組債である。どうかしている。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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