KDDI通信障害の意味するところ

 KDDIは、大規模・長時間の通信障害で非難されている。KDDIを創業したのは稲盛和夫さんだ。京セラの創業者であり、JALの再建者でもある。当時稲盛さんはNTTが独占していた通信業界に競争原理を持ちこんで、通信料を安くしようとしていた。しかしそれ以外に、今回通信事業者が複数あることによりリスク分散が図れた。
 仮に、今の日本がKDDIが登場する前のようにNTT独占状態で、NTTに通信障害が発生したら、日本国中アウトだった。稲盛さんがKDDI創業にあたりリスク分散まで念頭にあったかどうかはわからない。しかしそれは機能した。AU利用者としては往生したが。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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