尼崎市住民情報紛失

 尼崎市で住民情報が入ったUSBメモリーが紛失した。いまどき、個人データをUSBメモリーという外付けの媒体で運んでいるのにまず驚いた。さらに、紛失したのがIT業務を請け負った業者だというのにも驚いた。くわえて、泥酔して路上で寝込んでカバンごと紛失したというのにも驚いた。
 金融機関がPCに外付けでメモリーを差し込めないようにしたのは、もう20年以上前ではないか。情報を持ち出した場合、目的地の途中ではどこにも立ち寄れないこと、もちろん飲食できないこと等のルールを定めたのも、同じくらい前だろう。
 役所のわきの甘さが際立つが、弁護士業界も似たようなものかもしれない。個人事務所ではそもそもセキュリティという概念さえあるかどうか怪しい。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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