もしトランプだったら

 バイデンは米国内で人気がなく、来たる中間選挙でも民主党の苦戦が予想されている。しかし、ロシアのウクライナ侵攻にあたって、もし米国大統領がトランプだったらと想像すると少し背筋が寒くなる。アメリカファーストだから、中東欧のことにはさほどの関心を示さなかっただろう。大規模な軍事支援もNATOへの関与もしなかっただろう。
 バイデン政権では、米国は世界の警察官の座は降りても、自治会の会長くらいの役割は果たしてくれている。これでロシアの軍事的脅威がなくなれば、世界は中国に集中できる。ウクライナには申し訳ないが、日本の安全保障にとっては幸いな要素もあったかもしれない。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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