日生予定利率下げ

 日本生命が確定給付年金向けの年金保険の予定利率を、1.25%から0.5%に引き下げる(4月7日日経)。長期にわたる超低金利下やむを得ずということだが、それでも国債の0.2%程度の金利に比べれば高い。インフレ圧力から利上げを始めたり、予定している欧米各国と状況は真逆だ。
 そもそも利回りを約束する年金保険は、生保にとって収益事業と言えるのだろうか。さらに、企業側が将来の給付を約束する確定給付年金は制度としてどうなのだろう。あまりに過保護に従業員を囲い込む制度が、労働力の流動性を低め、労働生産性を低め、賃金を低め、個人消費を低め、最終的に景気も低迷する、ということなのではないだろうか。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

関連するコラム

奈良 正哉のコラム

一覧へ