幹部昇進2つの道

 NTTは若いうちから幹部候補生を選抜して育てるそうだ(1月19日日経)。企業内純粋培養といったところか。どこかのメガバンクもやっていたような記憶がある。対して、三井住友海上は、課長昇進に当たって、出向や副業などの経験を前提とするそうだ(1月23日日経)。幹部になるためには他人の釜の飯を食う必要があるということか。
 どちらが正しいとは言わないが、NTTのケースでは、幹部候補生に選抜された社員はそれだけで鼻を高くし、選抜から漏れた社員は若年のうちからやる気を削がれるだろう。ドラッカーは、昇進にバイパスを作ってはいけない、と言っていたような気がするが。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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