事業承継と廃業
事業承継における承継者として移住者を紹介する(高知県、7月7日日経)。市と地域金融機関等が協力して情報共有する(三島市、7月20日日経)。これらの例のように地方を中心に事業承継へのいろいろな工夫がなされている。逆に言うと、地方の中小企業の事業承継はそれだけ難しいということだろう。
承継させようとしている間も、オーナーの年齢は上昇していって、時間切れになってしまう。亡くなったり認知症にならなくても、気持ちが切れてしまう。結果廃業に向かう。特別な技術や看板を持たない限り、事業を承継できる方が幸運な例外であると認識した方がいいのかもしれない。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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