夫婦同姓合憲判決

 夫婦同姓を求める民法等の規定について、最高裁は合憲判断を示した(6月24日日経)。多くの人にとっては関心は薄いだろう。合憲としつつ、多数意見は、制度変更については国会に下駄を預けるということだ。ただ、国会は構造上多数者の利益増進には熱心にだが、少数者のそれには冷淡だ。端的に言えば、有権者に響かない、つまり票にならないことには後ろ向きだろう。非嫡出子(婚外子)が嫡出子の半分しか相続分がないことについても、違憲判決が出るまで法改正はなされなかった。方向性は別姓を認めることになるだろうが、時間がかかる。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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