購入型クラウドファンディング

 購入型クラウドファンディングを、キャノンやLIXILといった大企業も利用しているという事実を最近知った。大企業だからファンディング(資金調達)ニーズはない。もっぱら、新商品のマーケティングに利用しているようだ。つまり、企業の従来からの商品群に入らないような新商品を、購入型クラウドファンディングにかけて、消費者にどれだけ具体的購入希望があるかテストしているということだ。ひょっとすると、新商品の商品化稟議には、クラウドファンディングの結果を資料として添付する必要があるのかも知れない。
 スタートアップ企業の資金調達を目的としたクラウドファンディングの性格は、変化しつつあるのだろうか。自治体への寄附が、お礼の品のネット販売に変質してしまったふるさと納税を連想させる。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

関連するコラム

奈良 正哉のコラム

一覧へ