確定給付と確定拠出

 大雑把に言って、自分の老後年金を会社に面倒みてもらうのが、「確定給付」、自分の面倒は自分でみるのが「確定拠出」だ。「確定拠出」が「確定給付」の加入者を逆転したそうだ(12月20日日経)。もともとは企業の負担軽減のため、「確定給付」から「確定拠出」にスイッチしていった経緯がある。加えて、転職、副業、業務委託等が盛んになって、働き方が変わってくると、従来の終身雇用を前提とした「確定給付」は制度として存続しにくくなる。自分の責任で老後年金の面倒をみるのだから、投資に対する感度も磨かれていくだろう。いつまでも元本確保商品ばかりに投資を続けることはできない。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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