復興を阻む空き家
熊本では被災空き家が被災地域復興の障害になっている(10月3日日経)。他の被災地域はもちろん、被災していない地域でも、地域の景観や住民の安全確保の障害になっている。空き家に手を付けられない理由として、個人の所有権の侵害が言われる。しかし、何十年も空き家であるということは、その家の居住の権利はすでに放棄されているといえよう。一方所有には義務も伴う。空き家の所有者(不明であるか否かを問わず)は、近隣に迷惑をかけない義務も果たさず、おそらく固定資産税も払っていないだろう。とすれば、このような空き家の所有権はさっさと剥奪の上国有化して、建物は解体して空地として売却をしたらどうか。空地には相応の価格で売れるものもあるだろう。マクロ的には空地の売却金で他の空き家の解体費用を捻出できるかもしれない。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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