関電のコンプライアンス気質

 関電と高浜町元助役との原発をめぐる金品の授受は、関電側は元助役に脅されて無理やり受け取らされたという、かつての総会屋事件にも似た、被害者的要素もあったのではないか、と以前書いた記憶がある。しかし、同社については、経営不振で減額した役員報酬を、後で「嘱託報酬」などの名目で補填したという事実が明らかになっている(8月18日日経)。「嘱託報酬」という特殊な費目で補填したのは、後ろめたさがあったからだろう。やはり、同社トップには、さほどの抵抗なく金品を受け取るような土壌があったのだろう。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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