この期に及んで総会土産

 株主総会出席者へのお土産を配ることを止めた企業が増加しているようだ(6月22日日経夕刊)。コロナでそもそも総会に来るなという環境の中で、総会に来る株主にお土産をあげることを止めるのは当然だろう。むしろ、この期に及んでまだお土産を配ろうという企業が存在することに驚く。総会に来た株主だけに配るお土産、株数に比例しない株主優待、どちらも株主平等原則に反する懸念が言われている。これらは機関投資家や海外投資家にとってはなんの恩恵もない。いまだにお土産を配ろうという企業は、先例主義の権化のようなところなのか。今後ウェッブ総会になっても、どうやってお土産を配ろうか、頭を悩ませるのだろう。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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