中小サービス業をどう支えるか

 コロナで生産や消費の落ち込みは激しい。中国では2月の統計から悲惨な数字が並んだが、日本では3月から本格的な影響が出るのだろう。日銀をはじめエコノミストのメインシナリオは、コロナにより需要が消えてしまったのではなく、先送りされているだけだから、コロナがなくなれば、V字回復するというもののようだ。例えば、3月に買わなかった自動車は7月に買うだろうということだ。ただ、3月の旅館の稼働率がゼロであったものが、7月に200%になることはない。このようにサービス業では確実に消えてしまった需要はある。本格回復までのキャッシュフローは厳しく、回復しても倍返しにはならない。政府の支援も必要だが、民間金融機関の支援も不可欠だろう。金融機関にとっては最も注意すべき「後ろ向き運転資金」の融資になるが、特に地域金融機関には頑張ってもらいたい。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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奈良 正哉

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