ブロックチェーンで遺産調査
三井住友信託銀行主導で、遺産をブロックチェーン技術を使って調査する試みが始まる(2月4日日経)。遺産整理には相続人の調査とともに、遺産の調査が必要になる。個人と生活を共にしていた親族がいればまだいいが、いわゆる「おひとりさま」が亡くなると、故人の生活の痕跡から財産のありかを探ることになり、結構な手間と時間がかかる。同信託がやろうとしていることの技術的な側面は分からないが、いずれにせよ、遺産の調査の手間と時間が短縮されることになるのだろう。こういう非生産的なことに費消されていた、相続人や遺言執行者等関係者のコストが削減されるのは歓迎すべきだ。また、これらにまつわるビジネスの価格破壊に繋がるかもしれない。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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