地銀の業純の投信依存
地銀のいくつかは、本来的もうけを表す業務純益を、投信の解約益で膨らませていた(12月11日日経)。いつか見た光景だ。バブル絶頂期から崩壊にかけて、大手銀行は業務純益競争をやっていて、手っ取り早い方法として投信の解約益が使われた。典型的には、株価が上がると儲かる投信と、反対に株価が下がると儲かる投信を、同時に証券会社に作らせて、期末に益が出ている方、つまり株価が下がると儲かる投信のみを解約して、その解約益を業純に繰り入れるものだ。後に残されるのは、株価が上がると儲かる投信だ。そして本格的なバブルの崩壊を迎え、この投信は多額の含み損を抱えた。政策保有株とともに株価リスクは膨大なものとなり、その後の決算を直撃し、格付けを下げる主要因ともなった。同じ道を行くのか。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
投稿者等 |
---|
奈良 正哉のコラム
-
2025.04.07
奈良 正哉
株式投資の理由
株価の暴落が止まらない。今株式投資をする「よすが」は、配当ということになろうか。大手優良企業でも、…
-
2025.04.04
奈良 正哉
アメリカ時代の終わり?
トランプ関税のおかげで世界中の株価が暴落している。アメリカ経済への打撃はもちろん、隣国や欧州から特…
-
2025.04.02
奈良 正哉
旧統一教会に解散命令
先日旧統一教会に解散命令が出た。私が同教会の存在を知ったのは50年も前のことだ。特異な勧誘方法で、…
-
2025.04.01
奈良 正哉
フジHD第三者委員会公表
昨日、フジテレビはゴールデンアワーを使って第三者委員会の調査報告書を公表していた。テレビの好きな人…