毎月分配型投信時代の終わり

 毎月分配をする投信の残高も分配金もピーク比かなり減っているそうだ(12月3日日経参照)。グローバルソブリン(通称グロソブ)という投信が、毎月分配型投信のさきがけのような商品で、特に高齢者の人気を集めた。毎月収益を分配する、はたまた元本さえ取り崩して分配するなどという商品性は、投資のプロから見れば眉唾以外何物でもなかった。しかし人気を博していたので、他の投信会社も追随するほかなかった。高齢者は、毎月の分配金はお小遣いをもらっている感覚で、実際の運用成績には興味がなかった。これが日本の投資信託市場や、高齢者の資産形成市場を歪めてしまった一因と言っていいのではないか。それが、このところのご当局のご指導よろしく、やっと本来の姿になりつつある。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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奈良 正哉

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