固定資産税の過払い
「固定資産税 過払い頻発」との記事が12月2日日経に掲載されている。固定資産税は、課税当局が、納税者の関与なく一方的に課税してくる性質ものだ。日本人は、お役所を信頼しているから、納税通知書が送られてくると、なんの疑いもなく、記載金額を払っていることがほとんどだろう。ただ、これが時に間違っている。もっとも、個人の住宅などは、計算が容易であるから間違っている可能性は小さい。間違っている可能性が高いのは、企業の持つ大規模な不動産だ。筆者の事務所は税務の事務所として評価をいただいているので、企業からの固定資産税還付の依頼も多くいただく。ただこの業務は、税務に強い弁護士と、大規模な不動産の評価ができる調査会社がタッグを組まないと効果は出ない。税理士に頼んでも効果を上げにくいし、ましてや自分でやるのはまったく無理である。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
関連するコラム
-
2024.11.18
橋本 浩史
株主を賃貸人とし同族会社を賃借人とする不動産の賃貸借契約に所得税法157条1項(同族会社の行為計算否認規定)の適用の可否が争われた税務判決 ~大阪地方裁判所令和6年3月13日判決TAINS Z888-2668(控訴)~
1 はじめに 所得税法157条1項は、同族会社等の行為又は計算で、これを容認した場合にはその株主等で…
-
2024.10.20
山田 重則
固定資産税実務Q&A
<総論> Q 固定資産税の過大徴収はどの程度起きているか? Q 近年、新聞報道された過大徴収事案には…
-
2024.10.15
橋本 浩史
消費税法2条1項8号の「対価を得て行われる」(対価性)の意義が争われた税務判決 ~名古屋地方裁判所令和6年7月18日判決TAINS Z888-2624(控訴)~
1 はじめに 消費税法2条1項8号は、消費税の課税対象である「資産の譲渡等」とは、「事業として対価を…
-
2024.09.30
山田 重則
Q 近年、新聞報道された過大徴収事案にはどのようなものがあるか?
A 近年、新聞報道された主な過大徴収事案は、下表のとおりです。ここから読み取れることは、①過大徴収は…
奈良 正哉のコラム
-
2024.11.21
奈良 正哉
新築マンション価格高騰
10月の新築マンション価格は、首都圏で9,239万円、東京23区に限れば1億2,940万円だそうだ…
-
2024.11.20
奈良 正哉
オワコンメディア
大接戦のはずがトランプ大勝。後半追い上げのはずが斎藤大勝。メディアの偏向報道が非難されている。他方…
-
2024.11.15
奈良 正哉
指名委員会は本物に
法定の他に任意の設置も含めて、指名委員会は機能しているようだ。社長後継者の選定議論を行っている割合…
-
2024.11.14
奈良 正哉
KADOKAWAフリーランスいじめの正当化
フリーランスをいじめても担当者の個人的な利益はない。むしろいやな気持で対応してきたのだろう。「悪い…