不動産仲介会社が空き家の仲介に積極的になるために

 本日9月2日まで日経で、空き家問題についての連続コラムが掲載されていた。コラム中にも指摘があるが、空き家が空き家として放置されるのは、不動産仲介会社の消極姿勢もあるだろう。典型的には、空き家は価格が安く、価格を基礎に仲介手数料が決められるので、仲介会社の収入は少ない。また、空き家が地方にあっても、相続により取得した所有者は都市に住んでおり、しかも相続人の数だけ所有者が分散されていたりする。そのため、仲介契約書一つ作成するのも物件の所在地にある支店だけでは完結できない。あるいはその地方の地場仲介会社では手に負えないくらい費用がかかる。これでは仲介会社が空き家を仲介する動機は働かない。仲介手数料を自由化して、手間に見合った報酬にしないと、流通の担い手たる不動産仲介会社が積極姿勢に転換することは望めない。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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奈良 正哉

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