女性役員確保の道

 7月29日の日経に、「女性活用 株主が問う」として、今年の株主総会で女性の役員登用など、ダイバーシティ関連の質問が多数あった旨の記事がある。そもそも「女性活用」というのも何か女性を道具のようにとらえているようで違和感がある。また、かつて「女性活用」を宣言する大企業経営幹部の会議の出席者に、女性が一人もいなかったという事態にも遭遇したこともある。ただ、今ではだいぶ風景も変わっている印象だ。男性だけがやるスポーツの理事会などにも、「女性が理事として一人もいないのはいかがなものか」といった男性理事からの発言もあった。ただ、企業で女性役員を内部昇格させるのは母数が少なすぎて短期間には難しい。現役会計士は兼業ができない。学者は建前だけ言いがちだ。とすると弁護士だろう。有能かつ社会性もある女性弁護士の確保に早く動いた方がいい。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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