株主総会のお土産は何のため?
株主総会の季節がやってくる。総務部やその担当役員にとって憂鬱な季節だ。さて、去年に引続き株主総会出席者へのお土産を廃止する企業が増加しているとの記事がある(6月7日日経)。それでもお土産なし企業の割合は4割程度らしい。お土産は日本人らしい慣習であろうが、総会出席者にだけかつ保有株数と関係なく、お土産を渡す合理性を説明することは困難だ。逆に機関投資家や外国人投資家はもらっても処理に困る。このことはすでに合法の判断が出ているとはいえ、株主優待にも当てはまるところがある。株主還元であれば、配当や自社株買いのような、誰から見ても合理的でかつ株主平等な方法のみを使うのが筋だろう。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
関連するコラム
-
2025.03.12
奈良 正哉
株主優待復活
グローバル企業代表であるトヨタを含め「株主優待」制度を新たに始めたり、復活させる会社が多くなってい…
-
2025.03.10
奈良 正哉
脱炭素ファッション
脱炭素への取組は経営ポリシーからファッションに格落ちした印象を受ける。ファッションだからまた流行る…
-
2025.02.21
奈良 正哉
取締役高齢化
他人のことは言えないが、取締役は高齢化しているそうだ(2月20日日経)。主な理由は、社外取締役への…
-
2025.02.12
奈良 正哉
またインサイダー事件
インサイダー事件は間欠泉のように発覚する。東証社員、金融庁出向中の裁判官に続いて、三井住友信託銀行…
奈良 正哉のコラム
-
2025.03.14
奈良 正哉
石破氏しょぼい
日本のメディアでも、石破氏よりトランプ氏のほうが露出が多い。露出度はともかく、トランプ氏の話題は、…
-
2025.03.13
奈良 正哉
Madman theory
今朝のMS(テレビ東京)では、解説委員がトランプ氏の関税政策を評して、Madman theoryと…
-
2025.03.12
奈良 正哉
株主優待復活
グローバル企業代表であるトヨタを含め「株主優待」制度を新たに始めたり、復活させる会社が多くなってい…
-
2025.03.11
奈良 正哉
テスラ変調
世界中でテスラ車が売れなくなってきているようだ。不買運動まで起きている。テスラ社の株も暴落している…