LIXIL経営権争い
LIXILでは、潮田氏と瀬戸氏が経営権争いを繰り広げている。二人の名前の印象が似ているから、時々こんがらかる。それはともあれ、潮田氏の機関投資家に対する評判は悪い。極め付けは本社のシンガポール移転計画のようだ。事業の過半は国内なのに海外に本社を移転する必然性がない、というもっともな理由からだ。うわさに過ぎないかもしれないが、潮田氏は日本の税務当局を嫌っていて、日本に税金を納めたくないようだ。今後発生する相続対策の意味もあるのかもしれない。ただ、日本に税金を納めている一般の日本人顧客はどう思うだろう。日本に税金を納めたくない企業の製品を買うだろうか。GAFAのように排他的地位を築いた企業ならともかく、国内に強力なライバルが存在する業界では有害な選択になりそうだ。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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