日銀のETFはそろそろ止めたら
日銀の日本株買い(実際はETF)がときおり話題になる(2月18日日経参照)。日銀が株を買うのは、そもそも量的緩和と呼ばれる金融政策の一つの手段であったように記憶しているが、今や市場のとらえ方は、日銀による株価の買い支えである。さらに言えば、日銀はこれまで株価上昇期にも買ってきたから、株価上昇を成果として誇示したい政府の片棒を担いでいるのではないかとさえ勘ぐられてしまう。赤い彼の国の政府統制資本主義を笑えない。日銀が実質筆頭株主になっている企業も複数あるようで、フランス政府がルノーの筆頭株主になっていることを笑えない。笑われるかどうかはともかく、副作用も多々あるから、そろそろやめた方がいいのではないか。金融緩和策が物価上昇に結び付かなかったことは実証済みではないか。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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