刑法犯減少で検察官は暇になった?
刑法犯の認知件数が戦後最少を更新した(2月13日日経ほか)。平成14年のピークの3分の1以下のようだ。犯罪が減少したのは、街のおまわりさんの治安維持努力の成果でもあろうから、警察官が暇になったとするのは当たらないと思う。ただ、基本的に犯罪者が検挙されないと検察官の出番はないから、犯罪者というお客さんが減った現状では、検察官は暇になったのではないか。そうした場合、企業でいえば売上減少部門から繁盛している(可能性のある)部門への配置転換が行われる。それでも間に合わなければリストラだ。幸い検察官は有資格者でいつでも弁護士に転身できる。一時的にでも弁護士に転身して、刑事弁護の厳しさ(特に経済的な厳しさ)を体感すれば、また検察官に戻ったときの参考になるのではないか。その間検察庁の人件費も削減できる。柔軟な法曹間の入替にはこのような面もあるのではないか。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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