厚労省統計問題 ルールと前例主義
データの訪問調査、悉皆調査など、データ収集のルール自体に問題がある。いまどき訪問調査や郵便返送による回答など時代遅れも甚だしい。戦力的にルールに従ったデータ収集ができないから、現場では自己防衛的に「不正」なやり方が開発され、前例主義に則ってルールを確認することも、ルールの改善を提案することもなく、漫然と「不正」を続けていたのだろう。擁護はしないが同情はする。これをリカバーするのに悉皆調査をやり直すなどというのは絶対にやめた方がいい。たいへんなコストがかかり、現場が休日出勤やら長時間残業やらで疲弊するだけだ。懲罰的に無給で残業させるわけにはいかないだろう。コストは最終的には税金だ。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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