ますます上がる女性役員確保のハードル
女性役員比率30%を目指すキャンペーンが日本でも開始されるとのことだ(1月6日日経)。日本企業にとっては大変高いハードルだ。同キャンペーンは英国発だから、いわゆる「外圧」というべきものだが、日本上場企業にとってやっかいなのは、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)も英国における活動のメンバーであるということだ。同法人は世界最大(したがって日本最大)の年金運用者であり、投資先のガバナンスを含み、広く投資環境整備のリーダーとしての自負も強い。だから、これは外圧だけではなく、同時に深刻な内圧にもなりうる。方や日本の現状としては、女性役員がゼロである企業も半数弱あり、政府目標も2020年に10%を達成するというのに留まる(2018年10月14日日経参照)。道のりは遠く圧力は強い。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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