死を告げるビジネス
超高齢社会の次には多死社会がやってくる。死ぬとその人の人生は終わるが、死ぬことによって始まることもたくさんある。最近関連法規が改正された相続はもちろんだが、葬式の手配や遺品の整理、公共サービスの停止などもある。同居しているペットの世話や、同居している人が仮に精神障がい者や引きこもりの人だった場合、残された人の生存をどう確保するのかという切実な問題もある。同居している人に死を外部に告げる能力があればそれでいいがそれがない場合、また死亡した人が独居の場合、問題は深刻である。異臭が漂って近隣住民からのクレームで気が付いたでは遅いことは明らかだ。だから、死を迅速に関連する外部(役所、銀行、法律家等)に告げることは、ビジネスになりうるのではないかと思われる。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
関連するコラム
-
2025.02.20
奈良 正哉
認知症でも証券投資
認知症になっても、親族が代理人になって証券投資(新規購入)が続けられるようにするそうだ(2月20日…
-
2025.02.18
奈良 正哉
遺産国庫帰属10年で3倍
相続する人がいなくて、結局国庫に帰属した遺産は10年間で3倍、1,000億円超になったそうだ(2月…
-
2025.01.30
奈良 正哉
身元保証
独居高齢者が増加するにつれ「身元保証」が問題になっている(1月8日日経)。身元保証人は病院や施設に…
-
2025.01.17
奈良 正哉
後見人行政申立て
認知症高齢者を保護する制度として後見人制度がある。後見人の申立てをするのは、制度上第一に親族が位置…
奈良 正哉のコラム
-
2025.04.25
奈良 正哉
BYDが軽に進出
中国のEVメーカーBYDは日本市場開拓のため、軽自動車に参入するそうだ(4月22日日経)。いい狙い…
-
2025.04.24
奈良 正哉
ローマ教皇死去
ローマ教皇が亡くなった。世界各地で哀悼が捧げられた。国連事務総長も哀悼の意を表明した。これらのニュ…
-
2025.04.23
奈良 正哉
北尾さん
アクティビスト ダルトンのフジテレビへの取締役選任提案の目玉として、SBIの北尾さんが入っている。…
-
2025.04.22
奈良 正哉
リアルキングの勝ち
体調を崩して、仕事もコラムも休んでいた。短文を書くくらいには復調したのでまた書いてみる。 米中関…