休暇中のメール攻撃
一昔前の休暇明けの管理職の典型的な仕事は、溜まったメールのチェックと返信、溜まった決裁文書の処理であった。今は文書は少なくなったが、メールは休暇中でも移動中でもどこでも追いかけてくる。このことは一般職でも同じだろう。これに関連して10月29日の日経は、米国の例を引いて、休暇中のメールへの返信を強要すること等を禁じる法的措置を検討していることを紹介している。もっとも、返信することはもちろん「労働」ではあろうが、着信メールを読むこと自体ストレスになるし、さらには着信数がみるみる増加していくのに対して、これを読まないで放置しておくこともストレスになる。記事中のダイムラー社の例のように、休暇中の社員へのメールは自動的に消去されてしまって、着信できないようにするのが徹底していていいのではないか。同社は2014年からやっているようだから、そんなに業務に支障はないのだろう。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
投稿者等 | |
---|---|
業務分野 |
関連するコラム
-
2025.02.07
メガバンク職種別採用
メガバンクの決算は絶好調だ。 他方、その採用は伝統的なゼネラリスト志向は大幅に後退して、デジタル…
-
2025.01.08
奈良 正哉
賃上げ継続
経済3団体の幹部はそろって5%以上の継続的賃上げの意向やその必要性を強調していた。5%なら十分に実…
-
2024.12.26
奈良 正哉
スタートアップに中高年転職
スタートアップに転職する中高年が増加している。20代、30代を押さえて、40代以上は2022年に比…
-
2024.12.11
橋本 浩史
夜勤時間帯(不活動時間)における割増賃金の算定基礎 ~東京高裁令和6年7月4日判決~
1 はじめに 労基法37条は、時間外等労働の割増賃金の算定基礎を「通常の労働時間又は労働日の賃金」(…
奈良 正哉のコラム
-
2025.02.21
奈良 正哉
取締役高齢化
他人のことは言えないが、取締役は高齢化しているそうだ(2月20日日経)。主な理由は、社外取締役への…
-
2025.02.20
奈良 正哉
認知症でも証券投資
認知症になっても、親族が代理人になって証券投資(新規購入)が続けられるようにするそうだ(2月20日…
-
2025.02.19
奈良 正哉
中国人がやってくる
「ニッポン華僑100万人時代」と称して日経はカラー写真付き全面特集記事を掲載している(2月19日か…
-
2025.02.18
奈良 正哉
遺産国庫帰属10年で3倍
相続する人がいなくて、結局国庫に帰属した遺産は10年間で3倍、1,000億円超になったそうだ(2月…