スルガ銀行不適切融資
本日8月22日日経トップはスルガ銀行の不適切融資に対する第三者委員会調査の概要である。報道によれば、同行の融資残高約3兆円に対して投資用不動産ローンが約2兆円というから、銀行というよりもはや不動産ローン専業ノンバンクのようだ。その内約1兆円に不適切な取組があったという。「不適切」というのは同行の内部規定に違反していたということだろう。裏を返せば、経営陣や審査担当本部はきれいな内部規定を金融当局に説明する一方、営業実態との乖離から生じる矛盾は全て営業現場に責任を押し付けていたということだろう。これらについて取締役等の責任が問われるのは当然であるが、現場で「不適切」な融資をやってきた数多くの行員も処分されるのだろう。もしかすると処分の前にすでに大量に離職しているのかもしれない。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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