全ての事態の羅針盤となる考え方を用意する、が正解
三原山の大爆発があったら、最優先に考えるべきは、人命の危険です。
次に、適切な回避策を考える、これが人道であり、社会の要望です。
大災害の際のルールがあり、人命危険回避を最優先にしたものなら、
そのルールを活用したらいいと思います。
ところが、想定外を想定していないルールが多いので、想定外の事態に対し、
ルールだけでは、どうしたらいいの分からないことも生じるのが普通です。
行政官は、法律などルールに従う立場にあるので、想定外を想定しないルールに従う結果、
ルールを無視して人命重視の行動がとりにくいのです。
仮に、ルールを無視して、人命を重視すれば、ルール違反に問われます。
三原山の大爆発では、中曽根首相と後藤田官房長官の行政ルールを無視した
政治的な大英断で、緊急に行政や民間を動かし、多数の人命を救いました。
ルール違反で政治的に非難を浴びましたが、政治家だからできたことです。
大災害など想定外の事態も想定すべき現在では、そのような場合でも
羅針盤になるルール」が必要ですが、同時に、そのようなルールがなくても、
「羅針盤となる応用自在の経営理念」にしておくべきです。
つまり、「どのような事態に対してでも、経営者の英断を期待しないで済むような羅針盤」を
予め用意しておく、それが大変化の時代である現代への経営の適応策だと思います。
そうすれば、経営者も、迷わずに、思い切った対応策を打ち出せるでしょう。
鳥飼総合法律事務所 鳥飼重和
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