文科省収賄疑惑

 文科省キャリア官僚が相次いで収賄容疑をかけられている。1998年金融危機のころ、大蔵省の官僚に対する「ノーパンしゃぶしゃぶ」なる接待が語呂の面白さと共に流行した。それらが一斉に摘発され多くの官僚が辞任に追い込まれた。その後世間のコンプライアンス意識も強くなって、官僚に対する接待はとっくに根絶されたものと思っていた。その意味で文科省は、時流に取り残されたガラパゴス省のようだ。贈賄側はもちろんコンプライアンス態勢のある一流企業は登場しない。遵法意識の希薄な「コンサルタント」と称する人たちが主役だ。そうした人たちを無邪気に近づける体質も昔のままなのだろう。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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