異次元緩和の出口の株主総会
日銀の株式の大量保有の気持ち悪さの理由は、日銀は中央銀行であって投資家ではないということだ。企業の業績にかかわらず株価が上がるとか、流動性の低い銘柄の流動性が枯渇するといったことは、大口投資家がインデックス投資をするときも同様に発生し得る。しかし、気持ちが悪いのは、インデックス投資をするような大口投資家は、通常コアになる銘柄は、売らずに長期に保有することが見込まれるが、投資家ではない日銀はこの異次元緩和の出口としていつかは売るということだ。株主総会シーズンも終わりつつあるが、万一タイミング悪く出口戦略が実行されて、自社の株価が急落したら、原因と対策についての株主総会での質問にどう答えるのか。全てを日銀のせいにするわけにもいかず、経営者は窮する場面があるかもしれない。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
投稿者等 |
---|
奈良 正哉のコラム
-
2024.07.19
奈良 正哉
バイデン氏撤退包囲網
バイデン氏撤退包囲網は狭まっているようだ。現在はともかく任期終盤にはとても重職が務まるとは思えない…
-
2024.07.18
奈良 正哉
夏のボーナス
「夏ボーナス3年連続最高」との見出しが本日7月18日の日経トップだ。日経が音頭をとって消費を盛り上…
-
2024.07.17
奈良 正哉
中国GDP4.7%
中国の不動産については大手事業者の支払い停止や事業撤退など悪いニュースに事欠かない。不動産価格も下…
-
2024.07.16
奈良 正哉
地銀政策保有から純投資へ
地銀では保有株式の保有目的区分を、政策投資から純投資に振り替える動きが盛んだそうだ(7月11日日経…