仮想通貨 10

 6月20日の日経新聞によれば、すでに登録されている仮想通貨取引業者に対して軒並み業務改善命令が出されている。反社会的勢力の遮断やマネロンダリング防止体制が不十分というのが主な理由とのことである。これらは金融機関におけるコンプライアンスの「基本のキ」であって、これらに問題があったとすれば、登録の際いったい何を審査していたのだろうということになる。今国会の重要法案になっているIR法制に関連して、海外のカジノ運営業者は、まさにこの二つをカジノ運営上の最大のリスクとして、これを防止するために多大な資源を投下している。最近起業したばかりの仮想通貨取引業者が、国際水準にかなった反社、マネロン防止体制を短時間でつくれるとはとても思えないがどうか。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

 

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奈良 正哉

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