個人の空き家対策は売り逃げに限る
地方自治体の空き家対策が報じられているが決め手を欠く。個人レベルでも空き家対策が雑誌などに掲載されることがあるが決め手を欠く。例えば、賃貸する、リフォームして自分で住むなどが提案されている。しかし、遠隔地の物件を賃貸してこれを管理するというのは、プロでも難しい事業であり素人が手を出せることではない。長期間に賃貸が及ぶにいたって管理がグダグダになり、権利関係を複雑にして、その後の処理をより難しくするのが関の山といえる。空き家バンクなどの取り組みは評価するが限界的な解決にすぎない。また、自分で住まないから空き家になるのであって、自分のライフプランを空き家対策の為に変更するというのは、本末転倒でありかつ困難である。だから個人レベルの空き家対策としては、売る以外にないと思われる。いつ売るか、どう売るかの問題である。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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