定年制度 2
2日前の日経新聞朝刊に、小泉進次郎が事務局長を務める「人生100年時代戦略本部」が、「人生100年時代」を見すえて、定年のない「エイジフリー社会」の構築を求める提言を行ったと報じている。同日の「経済教室」では慶応大学の清家教授は「人生100年時代」に向けて、少なくとも70歳までは定年を延長するよう、労働経済学の見地から意見を述べられている。同感である。大企業の多くは定年延長により65歳まで働けるようになっているが、その過程でポストオフなどと称して、処遇が段階的にかつ大幅に下がる給与制度を採用している。また、年金受給年齢になっても給与所得があるとその金額によって年金が減額される仕組みになっている。これでは高齢者に働くなと言っているようなものだ。「働ける」だけでなく、「働きたい」環境をつくる必要がある。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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