地銀のピンチ 6

 今朝の日経新聞に、地銀が本業以外のリース、証券、信託等へ業務の拡大を図っているとの記事がある。リースや証券は伝統的な業務であるが、地銀にとって信託への参入は新しい。ただ、信託は儲からない。わずかな信託報酬で広範かつ専門的な事務を要求される。信託受託者が信託報酬以外の収益をあげることを忠実義務違反と指摘する学者もいる。信託にせよ証券にせよ、顧客へのトータルなコンサルティングの出口にすぎない。だから収益の源泉はコンサルティングにある。そのためには行員の専門性を高めることも必要だが、外部の弁護士や会計士等の専門職との連携も欠かせない。特に地方では専門職の数も少ないから、品質の高いサービスを提供できる専門職の囲い込みを急ぐ必要があるかもしれない。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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奈良 正哉

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